あらすじ

あらすじ(799字):  直衛佑は、優れた触覚と運動神経を持つ高校生。両親はなく、大黒柱である姉との二人暮らし。有名アイドルである幼馴染み・大﨑由祈とも交流しながら、彼女らとの日常を重んじる日々を送っている。ある日白昼夢を見たことをきっかけに、佑は「識域」という「願いが叶う異界」の存在を知り、現実と識域を行き来できる資格者「覚徒」として目覚める。  識域から来た覚徒・悠乃文香と出会った佑は、人を捕食する識域の怪物「逸路」が計画する事件に自分が関わっていることを知る。「識域と深く関わるほど逸路に狙われる」という事実を踏まえ、日常を大切にする佑に文香は「戦うな」と告げる。しかし、攫われた由祈を助けるため佑は戦い、結果、逸路以上の怪物に変貌し敵を下す。  文香が佑の戦いを望まない理由はもう一つあった。逸路とは、現実で叶わなかった切なる願いのために人の姿を捨てた人間だった。日常を守りたい、という願いのために戦う佑と動機は同じであり、逸路を殺すことは、誰かの切なる願いを踏みにじることと同義である。佑が傷つく姿を見たくないために、文香は佑に戦いを禁じていたのだった。  文香に戦いを任せて安んじたくない、という感情と、戦うことを望まれていない、という事実の前で佑は煩悶するが、由祈と会話し、また幾つかの事実を知ったことで「自分の感情を優先し戦う」という決意を固める。再び怪物となり、事件の黒幕と思しい逸路を倒すが、その更に裏で糸を引いていたのは、佑より早く覚徒として目覚めていた由祈だった。佑は実は、怪物的な破壊衝動、願いを持つ人間であり、由祈はその願いを抑圧から解放するために一連の事件を仕組んだのだった。  佑の衝動を肯定し、世界を破壊しようとする由祈に対し、文香との過去の縁により自身と向き合った佑は、日常を守るべく戦うことを選択する。由祈を殺害した佑は、危険人物である自身を日常から遠ざけることを選択し、文香と共に識域へと旅立つ。

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カクヨム
カクヨム2022/12/01