あらすじ
『スクランブル選挙』
佐久間(さくま)オミトは、高校二年の夏休みに家業である祓い屋を継ぐための修業を始めることになった。しかしなぜか最近、闇市に関連した未練を持つ霊が多くなり、オミトの父は霊の相談内容が理解できずに苦心していた。この日に相談に表れた浮遊霊・神田(かんだ)千佳子(ちかこ)も闇市に関係した未練を持っていた。神田によると、昔この街で開かれた戦後初の選挙に落選したことが心残りで成仏できないのだという。彼女を成仏させるために調査を行うことにしたオミトは、闇市の痕跡が残る飲み屋街で一人の少女が倒れているのを発見する。その少女には神田千佳子と同じく、右腕に「AAF」と象られた傷跡が刻まれていた。少女は赤川リルと名乗った。リルは女子高生でありながら闇市や戦後史に詳しく、オミトはリルに協力を要請する。
『大を兼ねぬ小』
闇市街のラジオ焼き屋に来たオミトとリルは、そこの女将から闇市街で流れる噂話を聞かされる。最近闇市街ではなぜか路上に小銭が置かれ、しかも金額が増減するのだという。次の日、西野という女性が事務所に訪れる。西野さんは、旦那が突然夢遊病を発祥し、夜のうちに行方不明になってしまったと話す。写真に映る旦那さんは、昨日オミトが闇市街で見た、路上に小銭を置く怪しげな男と同一人物だった。 『だれかリルを知らないか』
事務所にリルの母が現れ、自宅がポルターガイストの被害に遭っているという相談を受ける。オミトは闇市街のリルの小屋でもポルターガイストに遭遇し、それがリルの亡き父の仕業だと判明する。