あらすじ

人間が絶滅してから二十万後の世界。 そこには『鳥人』という新たな知的生命体が生まれていた。見た目は人間と同じ。言葉を操り、森を切り拓いて文明を発展させている。人間と違うのは、一部の鳥人が特別な力を持っていることだった。力を持つものは『称号持ち』と呼ばれていた。ある者は人の傷を癒やし、またある者は釘から武器を作り出してみせる。 主人公のスズメは『庭師』の称号という植物を育てる能力を持っていた。昼夜戦争と呼ばれる、昼行性鳥人と夜行性鳥人の争いのせいで両親を亡くし孤児になった彼は、仲間たちと共にスラム街で暮らしていた。 そんなある日、スズメは自警団というこの世界の平和を守る警察のような団体の隊長ロムと出会う。ロムはスズメの能力を買って、孤児全員の衣食住を自警団が保障する代わりにスズメに自警団員になるよう迫る。スズメは渋々了承し、自警団訓練学校に入るのだった。 はじめはクラスメイトから「野菜や花を育てるだけの能力」と馬鹿にされるが、今までスラム街で生きてきた経験を活かし、植物の蔓で相手を拘束したり幻覚作用のある花を咲かせ敵を惑わせたりして周りを圧倒する。 しかし今まで学校に通ったことのないスズメは文字の読み書きが出来ず、座学で挫折する。図書館で一人頭を悩ませている時だった。目の前にヨルという自警団員の青年が現れた。彼はスズメを弟のように可愛がり、あらゆることを教えてくれる。文字の読み書きはもちろん、言葉遣い、テーブルマナーに至るまで。そしてスズメに「正しいことにだけ力を使え」と説くのだった。 いつも明るいヨル。しかし彼は複雑な事情を抱えていた。原因は戦争が終わってもなお続く昼行性鳥人と夜行性鳥人の諍い。ヨルの出身、夜行性鳥人のトップである鴉族は代々自警団には関わらずに暮らしていた。というのも自警団はその殆どが昼行性鳥人の称号持ちで占められており、鴉族は皆忌み嫌っていたのだ。しかしヨルはそんな現状をどうにかしたいと周りに反対されながらも自ら自警団に志願した。昼行性鳥人と夜行性鳥人の垣根を無くし、平和な世界を作る。それがヨルの夢だった。そしてそれは後にスズメの夢にもなるのだった。 スズメとヨルが打ち解けた頃、大事件が起きる。鴉族が独自に所有している私兵団とヨルの妹トコヤミがクーデターを起こしたのだ。クーデターの目的は再び戦争を起こし、昼行性鳥人を皆殺しにすること。自警団とスズメは必死にクーデターを阻止しようと奔走するが、ついに私兵団が動き出し、スズメに襲いかかる―――! 人を操る『人形師』の称号、人を癒やす『聖職者』の称号、武器を作り出す『鍛冶屋』の称号、歌声で人を魅了し動きを止める『歌姫』の称号など、様々な異能が登場する新感覚異能ファンタジー、どうぞお試しください。

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カクヨム
カクヨム2024/02/29
  • 現在の作品『庭師』の称号