あらすじ

兵庫県、芦屋市に住む売れない小説家の江成球院はひょんなことから立志館大学ミステリ研究会の同期である小林仁美、そして先輩である明智善太郎と再会することになる。 疫病明けで再会したこともあり、ちょっとした同窓会状態の中で話題は善太郎が持ち込んできた「とある殺人事件」の話となる。 その「殺人事件」とは、阪急京都線の沿線で発生しているある見立てによる殺人事件であり、京都で探偵を営む善太郎が匙を投げたことによって球院に事件の解決を依頼することになる。 善太郎の「報酬は弾む」という言葉に釣られた球院は、仁美と共に殺人事件を解決することになるのだが、事件の連鎖は止まらない。 事件の連鎖が止まらない中、高槻市駅、茨木市駅、そして烏丸駅で見つかった刺殺遺体の横にはトランプが並べられていたのだ。 それを「ポーカーの役の見立て」であると気付いた球院は、過去の事件と照らし合わせるように事件の推理をしていく。しかし、それは球院が書こうとしていた『血塗られたこけし』のトリックと類似していたのだ! 「他人に展開をパクられた」として怒りに震える球院は、仁美や善太郎を容疑者として疑うが、当然2人が犯人のはずがない。 喧嘩の末に仲直りした3人は、改めて事件の顛末を整理することになる。 そんな中、今度は十三駅でトランプが置かれた死体が発見される。トランプの並び順は「スペードの10、J、Q、K、A」。紛れもなくロイヤルストレートフラッシュである。ロイヤルストレートフラッシュという最強の役が揃ったということは、事件はこれで打ち止めだろうか? そう思った球院だったが、善太郎は「さらなる事件の予感」を察していた。そして、今度は京都河原町駅で「ジョーカーの手札」だけが置かれた死体が発見されてしまう! 「ジョーカーの手札」が何を示すのか? 考えを巡らせる中で、善太郎は漸く容疑者を絞り込むことになる。 容疑者は「十河光成」、「若田洋平」、「貴崎由実」、「王論宗」、そして「赤澤択人」の5人。職業・住所はバラバラだが、あの時間帯に四条河原町駅で死体を見たのはこの5人だったのだ。 犯人の絞り込みを行う中で、球院は「ロイヤルストレートフラッシュ」の見立ての写真にあるものが写っていることに気づく。それは「K」の手札に何者かの血の指紋が付いていることだった。 これは、被害者が遺したダイイングメッセージかもしれない。そう思った球院は京都府警に依頼して王論宗を逮捕、そして取り調べを行うことになる。しかし、王論宗は事情聴取を受けていた善太郎を攫って逃走! 王論宗が逃げた先は洛外にある八坂神社。球院は事件を追う中で手に入れた資料を駆使して王論宗を追い詰めようとする。王論宗の体には爆弾が仕掛けられており、このままだと善太郎は王論宗もろとも爆死してしまう。 十三の殺人における「重大なミス」を元に王論宗を説得させた球院は、京都府警と共に王論宗の身柄を確保。殺人の罪でそのまま逮捕されることになった。 事件解決から1週間後。球院は、仁美から「結婚しないか?」と持ちかけられる。当然、球院の頭には「結婚」の2文字はない。どうしようかと悩んでいるうちに、病院から退院した善太郎が駆け込んでくる。 ――どうやら、この3人の馬鹿騒ぎは終わりそうにない。

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カクヨム
カクヨム2024/02/28
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