あらすじ
【人造人間シリーズ 第三作】
発条足ジャック――十九世紀中頃から二十世紀初頭に掛けて英国に断続的に表れた怪人物であり、尋常ならざる跳躍力で飛び跳ね回っては人々を驚かせた愉快犯。1904年のリヴァプールでの出現を最期に目撃談は途絶えている。
1968年、リヴァプールのとある大学の演劇部員達が次回公演の演目に『発条足ジャック』を演る事となり、資料集めや相談をしている最中、偶然にも演劇部で小道具係をしているケインの彼女、リンダの祖母が子供の頃、実際に発条足ジャックに遭遇していた事実を知る。渡りに船とばかりに部長のボブは話を聴こうと計画を立てるも、リンダは余り乗り気になれずにいた。其れでも執拗に迫る彼に遂に根負けして、祖母に話をしてもらう事を了承するのだが浮かない声で云う。
「……あのね……呆れないで聴いてね。ウチのエリス御婆ちゃんが云うには、発条足ジャックをやっつけたのは――フランケンシュタインの怪物だって云うのよ」
其の意表を突いた発言に目を丸くする演劇部員達――何故に実在の怪人物と架空の怪物とが絡み合うのか? はたしてエリス御婆ちゃんが語る発条足ジャック事件の真相とは?