あらすじ
「調子に乗るなよシェリーレ。私に口答えをすることが許されるはずがないだろう?お前一人いなくなったって私は何にも困りはしないんだぞ?少しは身の程をわきまえたらどうなんだ?頭の足りないおまえにもそれくらいの事は理解できるだろう?」
私にそう言葉を発するのは、私をここに連れてきて無理やり婚約させた張本人、ランル様だ。
「…申し訳ございません、ランル様…」
彼の提案してやり方には危険な点がある、そう言葉を発しただけでこのありさまだ。正面から口答えなどした日にはどんな目にあわされることになるか、分かったものではない。…ひとまず私は彼に従うそぶりを見せる。
「やれやれ…初めからそうしていればいいんだ…わかっているな?私はお前と婚約してやっているんだぞ?私がその気になればお前一人くらい存在を消すことだってできるんだ。…その事をきちんと理解しておけよ?」
高圧的な口調でそう告げると、彼は颯爽と私の前から姿を消していった。…この時、私は一人残された部屋である考えに脳を支配されていた。
「…私がいなくなっても困らないのなら、ここを出て行っても問題ないんじゃ…」
たった今私は殺害予告まがいの言葉を吐かれたのだ。…ここから姿を消す道理は間違いなくある。その上私がここから消えても誰も困らないのなら、全く問題はないはずだ。