あらすじ
「いろいろ考えたんだが…やっぱりフィナを一人にはできないんだ…僕たちはずっと一緒にいて、これからもそのつもりなんだ…そしてそれは彼女も望んでいる…!」
強い口調でそう言葉を発するのは、私の婚約者であるレイド男爵…ついこの間まで順調だった私たちの関係が、唐突に終わりを迎えた…犯人は間違いなく…
「…フィナに何か吹き込まれたのですか?」
「…すべて彼女から聞いた。君がいつもいつも彼女に嫉妬して、彼女をいじめていると…そんなことじゃ、これから先一緒にやっていくことなんてできないだろう…」
…私が思ったとおりらしい。私の存在が気に入らない彼女は、被害者面をして兄であるレイドに泣きついたのだろう。…兄は妹の涙には弱い…ましてやそれが溺愛する妹であるならなおさら…
「…これ以上理由は必要ないだろう?…まあ君は大切な友人ではあるわけだし、無理に追い出したりはしない…でももう彼女には近づかないでくれ」
男爵はそういうけれど、私がここにとどまることをあの女が許すはずもない。間違いなくあの手この手を使って私を追い出すべく動いてくるに決まっている。
…私がとるべき行動は、ひとつしかない。