あらすじ
「ユレアーナ様がここで一緒に暮らすことに?」
「ああ。彼女とはずっと話をしていたんだが、ようやくタイミングが合う事になってな。彼女は大切な私の幼馴染なんだ。困っているというなら助けの手を差し伸べるのが、当然だろう?」
そう自信満々な表情で言葉を発するのは、私の婚約者であるサーヴェル様だ。
「まあいろいろやることは増やしてしまうかもしれないが、人ひとり増えるくらいなんてことはあるまい?将来的に子供を作ればいずれその時は訪れることになるのだ」
自分の子どもと赤の他人とでは、接し方も大きく変わってくるに決まっている…
「…い、いつからお越しになられるのですか?」
「明日だ。こういうことは早い方が良いからな。あ、彼女はしばらく私の部屋で共に生活することになると思う。急ぎ準備に取り掛かってくれ」
「…」
信じられない事に、この人は本気で言っているらしい…以前からこの二人の仲は気になってはいたものの、まさかここまで来ているとは思ってもいなかった。
「それじゃあ私はこの後彼女と食事に行くから、あとの事はよろしく頼んだ」
そう言葉を告げると、うきうきとした表情でこの場を後にしていく。…私の事は使用人程度にしか思っていないらしい…
「…いつかこの手を使い時が来るとは思っていたけれど、今回がその時なのかしら…」