あらすじ
伯爵令嬢でありながら、やや婚期が遅れているナターリア。だがそれには理由があった。彼女は人の心が「色彩」として見えてしまうのだ――笑顔の使用人から溢れる憎悪、優しげな教師が出す怒りの色…人間不信に陥ったナターリアは社交界デビューに失敗し、引きこもり気味になってしまう。
だがそんな姉の行き遅れを心配する弟・ユリアンは、王家も参加する舞踏会へ姉を連れ出す。様々な想いが色彩を放つ会場で気分を害するナターリア。そんなとき、怒りの赤と憎しみの黒が混じり合った醜悪な色が、今まで見たこともないような勢いで吹き出す人物が目に留まる。恐怖で戦慄し硬直するナターリアに、なぜか近づいてくるその人物は、この国の第二王子・ルートヴィヒ殿下で…!?