あらすじ

去年の春、私は恋をした。長くて短い、彩りゆたかな灰色の物語――「へえ、エレクトリカルの王子さまはおとぎ話が好きなんだ」私たちの住んでいる世界はなにもかもが灰色だ。「どうせすぐにばれるから、おれの秘密をきみにだけは話さなきゃいけない」私の背中をつんとしたものがかけあがり、頭の奥で白くはじけた。「……んっ」私はゆっくりやさしくていねいに、自分にできる最大限のキスをした。自分と彼の気持ちをさらにもりあげるために。私、本当は……私たちの最後のキスは、とろけるくらいに甘かった――

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