あらすじ
転生した私はなんと悪役令嬢側だった。
悪役令嬢である私はシナリオ通り、婚約破棄をされるのでは、と不安になってきた。
しかし、可愛いヒロインのことを考えると、わざと当て馬である悪役令嬢としていても悪くは無い、とも思いだした。
「私だって、攻略対象である一人であるリーゼロッテと婚約破棄はしたくないし、当て馬ポジで主人公に攻略されたくもない。............でも、その覚悟はできている」
そう答える、友達であるレボリ。彼は真剣な顔をしていた。
レボリの言葉を聞いた私は彼に問う。
「レボリ……...........あなた、転生者? 転生者なら悪役令嬢の悪評を知っていたわよね? なんで、私の友達でいてくれたのよ?」
「んー、悪役令嬢って悪役だから悪いってわけじゃないんだよね。君を見て、悪い子じゃないなって思ったから。むしろ、心配になっちゃうくらいいい子だなって思ったから」
「本当に……いいの?」
「ああ。でも、このままいくと正妃様は夢子ちゃんとして彼と結ばれることになるけど............君の頑張りしだいじゃないかな」
レボリの『正妃』という言葉に、私は現実に引き戻された気分になる。
私はレボリに問いかけた。
「あのさ、もし、正妃様が夢子だと分かったら、夢子に幸せになってほしいから、身を引くかもしれない」
「それならそれで仕方ないじゃないか? 自分の幸せは自分で掴んでこそなんだよ。君の幸せは、自分で掴むものだよ。俺としては君には幸せになってほしいからね」
レボリはそう言って笑った。
彼が言うからには、私は必ず幸せを掴もうと決意した。
そして、二か月後。
私の誕生日パーティーの日になり、正妃様と王と王妃の二人が挨拶しにきた。
王と王妃が挨拶をしている最中、私は夢子の側に行った。
そして、夢子に言う。
「正妃様って……あなたよね? ここはゲームの世界だもの。悪役令嬢の私は当て馬になって……婚約破棄されるって思っていたの」
「私ね……あなたとは友達でいたいわ。ヒロインには正妃様がぴったりだと思うの……あなたは可愛らしいし……」
「私、ヒロインなんかじゃありません。私は、ヒロインのサポートキャラでありたいんです!! それに……あなたが悪役令嬢になってまで私を助けてくれましたよね? とても嬉しかった」
「夢子ちゃん……」
「私とお友達になってください!」
夢子ちゃんの元気のいい声に私は心打たれる。
私は夢子ちゃんの手を取ると、彼女の友達として笑った。