あらすじ
人が地上の覇者となって長い年月が経ち、魔法の技術が人の物になって長い時が過ぎ、世界樹の根が世界中の人々を距離に関係なく繋いでも、それでもヒトの心はまだバラバラだった時代。
人々を助け、技術を発展させる魔法の力は、同時に多くの犯罪者と魔物を生み出す刃にもなり、必然的に刃を払う刃である魔道猟兵という人間が生まれていた。
大都市キールトゥで魔道猟兵として事務所を開き、生計を立てているケイとイリスの二人組は、奇怪な連続殺人事件の真只中。
悪魔を呼び出すための、絶対に動かない出来損ないの魔方陣。
蘇り、蟲の悪魔となって襲い掛かってくる死人。
そして、過去に置き去りにして来た、傷痕そのものの少女。
ケイにとって『報酬の為に調査する為の戦い』程度だった事件が、『自分にしか守れない者を守る戦い』に変わっていく。
過去に向き合い、未来に向かう為。そして、向かってもらう為。
たった二人が、刃と杖を握る。
心してほしい、この物語は万能の英雄の物語でも、全能の神の物語でもない。
少しだけ辛い生き方をしてきた人間が、同じくらい苦しんでいる誰かの明日をほんの少しでも良くするために全力で足掻いた、ただそれだけの話である。
※この作品は「カクヨム」にも掲載されています。