あらすじ
パンティの中に秒で挿入する指先
内容紹介文:1200文字
本文:
遠藤さくら(著)
兄妹とは、別室で寝るものだと感じ始めたのは、何時からだろうか。
兄はとても手が早く、妹だけでなく、他の女性に対しても、だれかれ構わず、
手を出していた。お母さんに聞いても、兄は病気だとしか答えてはくれなかった。
病気ならば、仕方がないのだろうか。そんな思いに、気が滅入りそうになる。
わたしも、物書きをするようになり、さまざまな事柄に気付きはじめた年頃だった。
物心というものが、この世に存在するならば、いけないことだったり、
しては不味い事というものが、存在する。それを知識として、知ったのは、大分後になってからだ。
わたしは、馬鹿な子の振りをして、生きて来た。その方が、人生には都合がよく出来ているからだ。
何もしらない子、初心な子、ちょっとおっちょこちょいな子供を演じて生きて来たつもりだ。
それこそが、ほんとうの病だとも気付かずに……。
兄は、非常に手が早い。わたしが寝ていると、何時の間にか、隣にいる。
そして、子供の体、肉体を弄くるように、なめまわすように、訝るように、肉体を揉み始める。
人差し指と中指、親指だけで、下半身が弄られる。まさぐるとは、「いじる」、「まさぐる」、
「もてあそぶ」、などの意味があるらしいです。兄はまるで人形と遊ぶような感覚しかないのだろう。
ひとりの女性として、見られていないことは辛い。
肉体を弄ばれるのは、もっと耐え難い行為だ。しかし、その時は、それが犯罪行為だとは気付かない。
兄妹の中睦まじい、行為としか思えない。腰をくねらせて、悶える事すら許されてはいないのだ。
兄は、声帯を震わせることを、良しとはしなかった。首や腹部にパンチが入る。痛い。
やめて欲しいそう思う中で、繰り広げられる苦痛とは、絶叫を生んだ。
わたしは兄に、殺されるのだろうか。そればかりが気になりだした。
夜通し続いた兄の愛撫が終わりを告げて、要約ベッドから起き上がり、リビングへ向かうと朝だった。
こんな日が続くと頭がぼーっとして可笑しくなり始める。考えが纏らずに、ウィルスがパソコン画面を
責めてくるようなそんな感覚に陥る。医師は、それらを幻覚や幻聴だと診断した。
無視をしていれば、どんなに、君が大好きなハッカーでも、君のもとを去るだろうというのだ。
わたしは医師の言う通り、無視を決め込んだ。これらは幻覚であり、幻聴なのだ。
兄に犯されることですらも、すべては、無かった事なのだろう。