あらすじ
ある日、慧は生まれ育った町に新しくできた本屋へ立ち寄る。そこで見かけた一人の女性。慧は思考するよりも先に恋に落ちた。
本能に電撃を喰らわすように、その人は慧の目を虜にした。
一目惚れ、というワードは認識していたものの、その実感をしたことのない慧にとって、この出来事は人生を見つめ直すほど、戸惑いを覚えた出逢いであった。
しかし、これまで腰が重いと感じたあらゆることから忌避し続けてきた慧には、今更自発的に何かを変えることなど出来るわけもなく、月日が空虚に、まるで消えるように過ぎ去ってゆく。
そんなある日、友人である菜々子から結婚式へ招待される。そのことがきっかけか、慧はある記憶に想いを馳せた。その記憶には、突如町から姿を消した高峰結衣の存在があった。
学生時代、本来なら交わるはずの無かった3人の、儚い恋心と痛みの追憶。
大人になり再会した「今」なにが出来るのか。