あらすじ
「ねえ、コータ。私の裸を撮ってよ。」
「あの女性(ひと)の写真みたいに撮ってほしいの。」
高校二年生の夏、僕は2年前に事故で他界した父の形見のカメラを手に、幼馴染の美少女のヌード写真を撮る。
『裸を撮れ』なんて、衝撃的な依頼をしてきた同級生の幼馴染は、学校で1、2を争う美少女。
彼女の誰にも言えない特殊な性癖。
それは裸体を写真に撮られることにこの上ない興味と興奮を覚えるということ。
僕は彼女にその性癖を打ち明けられるともに、写真を撮ってしてほしいと懇願された。
あの日、父の写真データの中に見つけてあの女性のように。
彼女の裸体をファインダー越しに見つめ、シャッターを切ろうとした瞬間、彼女が幼さを残しながらに、ひどく妖艶な、そして満面の笑みを浮かべていることに気づく。
けれども、僕の撮った写真にはその表情は写っていなかった。いや、写せなかった。
僕は、彼女の笑顔を撮ることができない。