あらすじ
【偽りの追勅】
既に制御不能となっている衛星防衛システムにより電子機器が衰退した世界。
旧文明が残した人型兵器【カレッサ】が戦いを決する時代が長く続いていた。
主人公シェミィ・ノールはエオトニア教国のカレッサ装主として国民の尊崇を集める筆頭騎士。
東の大国ザオゾウ共和国とエオトニアに挟まれた小国フォムロニア支援の為、【糸斧カルメ】に乗り出撃する。
国家間、各勢力間での問題が生じた時の解決は、道義や法ではなくカレッサ同士による戦い。勝利こそが正義となる時代。
各国政府は騎士同士の戦いに一定のルールを設けていた。
表向きは、常人を外れた騎士が無軌道な戦いをして再び世界を戦乱の渦に飲み込ませない為。
支配者たちの真意は、無軌道な戦いで自らの権益を失うことを恐れたゆえに。
なんにせよカレッサ装主による国家代表騎士による決闘は、それぞれの国民の心を昂らせ、また落胆させるものとなっていた。
数十年、大きな争いのない時期が続いた後。
世界に変革の時が訪れていたとしても、その時代に生きる者たちがそれに気づくのは難しい。事態が渦中を迎え取り返しがつかなくなってから知るものだ。
戻れない時代の騎士たちの物語。
※※※
SF作品として用語説明と、戦記なので登場人物が多いので一部人物など紹介。
1. 偽りの追勅=偽勅:衛星システム
約200年前にソフィストス連盟が開発した100基以上からなる衛星防衛システム。
高度な電子機器による超技術兵器に対処する為、一定レベル以上の電子機器を感知するとその制御プログラム等を上書き、書き換え、または破壊する。
システム稼働直後にソフィストス連盟がカレッサにより滅亡した為、永久に制御を失う。
亡きソフィストス連盟の敵対勢力と見做された地上の全てが攻撃対象となっている。
理論上半永久的に稼働するこの【偽勅】のために大半の電子機器技術が地上から失われ、アナログ的な科学技術が主になっている。文明の衰退の原因。
2.カレッサ:機神と呼ばれることもある人型兵器
わずかな水分子から莫大なエネルギーを取り出すアピロフローガ機関を内蔵した地上最強最悪の決戦兵器。
初速で音速を超える。マッハ5から静止まで数秒。炭化タングステン合金を上回る強度の装甲など、失われたオーバーテクノロジーでできている。自己修復機能も有するが大きな損傷の回復には時間がかかる。
技術が衰退した為、新しいものの開発はできない。旧時代から残されたものを各勢力が利用している。
常人なら加速Gなどに到底耐えられない。耐えられたとしても操縦できるようなスペックではない。
カレッサと同じ時代に生み出された強化人間(ソラヲス)だけが扱える。
主武装は地上の何よりも強靭なカレッサ機体の主腕。外部兵装は補助的な使い方になる。
膨大なエネルギー力場により偽勅の影響を受けないと言われているが、真偽は……?
補助脚は足小指と踵の別ペダルで操作する。
副腕は主に耳で操作する機体が多い。機種により少し異なる。
同じものがふたつとない全てワンオフの仕様になっていることにも疑問を抱く技術者もいるが……
3. 騎士=カレッサ装主=ソラヲス
カレッサと同時期200年ほど前に生み出された強化人間。当時はソラヲスと呼ばれた。
何気ない動作でも重機を超える力の為、一般人との接触は非常に危険。通常は隔離区域で生活している。
カレッサと同じく各国の管理下にある騎士の数も一定で増えることはない。
彼らを増やして強化兵として敵国に当たらせることも可能ではないのか?
それがされない、できない理由があるとしても公表されることはないだろう。
一般人とかけ離れた身体能力を有する彼らが国家に仕える本当の理由も?
エオトニア教国 ※年齢は物語開始時点
【糸斧】カルメ/装主シェミィ・ノール 22歳
【六塔】アナンケ/装主ヒューロゥ・ソリオ 22歳
【花鏡】ヒマリア/装主エメテラ・シアリーズ 23歳
カレッサ無し/ハーノ 12歳
ザオゾウ共和国 ※共和制は国民への上辺の政治形態
【苛斂】バシフロラ/リジー 29歳
【不次】ランタナ/ガーファン
【貫彗】トゥリパ/トゥバーン
【】ピオレ/センスゥ
【】デフツィア/ヒパイシャ
【】アスター/ルッセ
他に二機所有しているが装主が不足。
フォムロニア ※37年前にザオゾウから分離独立した小国
【死命】ペルサメノス/装主ユドデイド 15歳
実質的には独立工作を仕掛けたエオトニアの属国
ベンドール
【】ピレトー/デウケッソ
【】スピーザ/メノーザ
シゼドール
【束帛】アナーヴォ/イファンシ
【砕針】ケイオ/オーデフ
ミッケンホルズ
保有カレッサ三機
ネロー、イドル、ヴァレヒ・ブレーボ
クーロイ 大陸から離れた二つの島からなる海洋国家
【王秤】レダ/カスタ、ポルーデ
世界最強のカレッサとして知られている。
過去に大陸全土をほぼ手中に収めた超帝国との決戦に勝利し、いくつかの国家勢力に分裂させた伝説を持つ。
王を測るもの。あるいは天を裂く剣などと呼ばれる。
レダは動力として二基のアピロフローガ機関を持つと言われるが、一基でも有り余るエネルギー量の超エンジンを二つ有する理由がなく、有効に使えるはずもない。
異常の中でも異様な実績から生まれた噂話だろう。
超硬弾
極めて密度の高いタングステン合金系の金属弾。
騎士の反応速度の為、当てることが非常に困難な実体弾ではあるが、牽制などに使うことがある。
光学系の射撃武器については技術が廃れたことと、そもそもカレッサの装甲がレーザーを拡散・減衰させてしまうので有効ではなかった。
※ 危機回避保険でつけているタグ有 ※