あらすじ

もし、何の取り柄もなければ特徴もない、物語でいう所謂『エキストラ』が、主役であるお姫様に出会ったらどうする? 話す?仲良くする?はたまた、自分もメインキャストに成り上がるために利用する? 「俺と、友達になってください!」 例えばこれは、とても愚かなエキストラAが放った言葉である。 誰に放ったかというと、それは『ヒロイン』。 ならもしそのエキストラAが平凡な人生を望んでいたとしたら、先ほどの答えは何になるだろうか。 答えは、『何もしない』だ。 俺だったら関わらず、ハッピーエンドでもなければバッドエンドでもない、どこにでもあるありふれた人生を目指す。 だって、エキストラにはエキストラなりの役割があり、それをまっとうするという義務があるのだから。 だから、俺はお姫様とは関わらない。……………関わりたくない、はずだった。 それなのに、なぜ。 いや、答えはきっと元から提示されていたのだ、ずっと、ずっと前から。 「なあ雫………ちょっと近くないか?」 「普通だよ、『友達』なんだから」 ――――ああそうだった、なぜ俺がお姫様と関わっているかって? だって…………愚かなエキストラAは俺自身のことで、そして先ほどのその言葉を伝えられた『ヒロイン』は、姫宮雫―――――『眠れる姫には話しかけることなかれ』―――――それが鉄則となっている、難攻不落の『眠り姫』に届いていたのだから。

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カクヨム
カクヨム2023/12/01
  • 現在の作品バイト先でいつも喋るやつに「友達になってください」と言ったら、次の日なぜか『眠り姫』に話しかけられた件。