あらすじ
川と緑、エルトサラは大地に愛された豊かな国である。貴重な薬草の群生地でもある森は、エルトサラに繁栄をもたらし、国民は良く働き、王家との関係も良好だった。
特に愛らしい王子と王女が生まれてからは、ますます王家は親しまれ、王女ロゼリアは、溺愛する両親と兄に囲まれ幸せに過ごしていた。
しかし、時は刻々と戦の時代に傾いていた。
平和を愛する者がいれば、戦を好む者もいるのである。
そして…ロゼリアが十七歳になったばかりの時、ついに平和は崩れさた。
戦が迫る隣国ルーゼルから騎士団派遣要請が届いたのだ。
父である国王の命じで、ロゼリアは近衛隊を率いてルーゼルへ向かう。
自国のエルトサラにも、今まさに北の国アザマの軍勢が押し寄せようとしているその時に…。
女であることを隠し、兄のロキセルトとして近衛隊を率いるロゼリアは、不可解を感じながらも、城を出ることに浮つく心を隠せずにいた。
無事ルーゼルにたどり着いたロゼリアは、そこでルーゼル第一部隊リンクスと剣術勝負をすることになってしまう。
なんとか切り抜け、ルーゼル国王の城で暫し身体を休ませていたのだが…。
ロゼリアの国、エルトサラに北の軍勢が!!
両親は? 兄は? エルトサラに残るみんなは?
命からがら逃げて来た兵士は、緑の城は火が放たれていたとロゼリアに伝える。
絶望…。怒り。悲しみ。
なぜ、私も国と一緒に逝かせてくれなかったの!?
悲痛なロゼリアに手を差し伸べるルーゼルの騎士と近衛隊。
ロゼリアの戦いが、ここから始まった。
人物紹介
エルトサラ国 王女 ロゼリア=シリウスエヴァー
光で編み上げたような金の髪に、緑に愛されたグリーンアイズ(翠眼) 十七才
親しい人はロゼと呼ぶ
好奇心旺盛 聡明で腕もたつ?
エルトサラ国 王子 ロキセルト=シリウスエヴァー
ロゼリアの三つ上の兄 妹命の溺愛ぶり
幼い頃から妹を甘やかし、どこに行くにでもロゼリアを連れて歩く
雰囲気もよく似た兄妹
妹からロキ兄さんと呼ばれるたびに幸せに浸るシスコン♡
エルトサラ国 近衛騎士団 隊長 マイロ=ジューネル
ジューネル伯爵家の三男
ロキセルトとは幼い頃からの友人
国王からの信頼は厚く、若干二十二にして、近衛隊の隊長を任されている
エルトサラ国 近衛隊 シャルネ=リースター
辺境伯リースター家の一人娘 二十歳
豪剣を扱う勇ましい女騎士
逞しく、身体つきはマイロ以上
実はとっても乙女でマイロ隊長を好いているらしい?
ノワール 兄弟の教育係
エルトサラ随一の剣士だったが、国王が怪我をした時に責任を感じ、一線から退いた
隣国 ルーゼルの国王 コーネ=イグラー
第一王子 アルギル=イグラー
焦げ茶色の髪と瞳 二十二才
幼い頃、ロキセルトやロゼリアと遊んだことがある
第二王子 ドラグ=イグラー
明るい栗色の髪を肩上で揃えて切りそろえてあるため、神童と呼ぶに相応しい
十三歳
ルーゼル第一部隊 リンクス
腕っぷしに自信があるが、頭に血が上ると剣が単調になる
初対面で、ロゼリア(ロキセルト王子だと思っている)に決闘を仕掛けるが敢え無く惨敗
それからは、なぜかロゼリアを気に入り稽古を願うようになる
思い込みが激しいが、国思いの熱い男
ミシェル=ヴァンカルチア公爵令嬢
妖艶な大人の色気をもつ
二十代半ば
第二王子ドラグの婚約者らしい…
ルーゼル軍部隊長 ジョナサン
アルギルの善き理解者
見かけによらず 切れ者
北の国 アザマ ……不明
旗印 エルク(ヘラジカ)