あらすじ
俺の名前は藤原結月《ふじわらゆづき》。女っぽい名前だとよく言われる高校1年生だ。
高校ではそれほど目立たない所謂《いわゆる》クラスカーストの底辺にいるような存在だ。もちろん、彼女なんていない。
でも、そんな俺も高校生になって、両親を説得したうえで念願の一人暮らしを始めたのだが、最近気になる女性がいる。
隣りの部屋に住む美人なお姉さんだ――――。
ごみ捨ての時に軽く挨拶を交わしただけだが、思わず息を飲んでしまうほどの艶やかな黒髪、白い肌、ふっくらとした唇……。
健全な高校生男子なら、思わず声をかけてしまうかもしれない。が、お姉さんはその瞬間、逃げ出すようにゴミステーションに走り去ってしまった————。
私の名前は北条翼《ほうじょうつばさ》と言います。よく漢字のせいで、男の子と間違われることが多いです。
あ! 高校1年生で、この春、地方から上京してきました。
中学時代のトラウマもあって、大人しく高校生活3年間を過ごそうと思っています。
え? クラスカーストの底辺ですか? 別に気にしてません。大人しく過ごしたいだけなので……。
それなのに、私はどうしてあの時にポカと仕出かしてしまったのでしょう……!
あの時の私を恨むしかないです————。
高校の教室では、クラスカースト底辺な二人。
もちろん、個人的に言葉を交わしたことなどない二人。
とある出来事をきっかけに偽りの恋人同士となる『カノジョ契約』を結んだ二人は線引きされた偽りの恋愛関係を続けることになる————。
そんな二人はお互いのぽっかりと開いた穴を補完し合う関係になりえるのだろうか————?