あらすじ
勇者と魔王の決戦から約5年前。
人族領に、魔族の襲撃を受け、一族で、たった一人生き残ってしまった少女がいました。
――もう二度と、人が傷つくところを見たくない。
少女は助けてくれた男に弟子入りし、守るための強さを持つ勇者になることを誓います。
また、およそ半月後。
魔族領に、人族の襲撃を受け、故郷が炎の海に呑まれる中、独り生き残ってしまった少女がいました。
――これ以上、誰かの笑顔が傷つくところを見たくない。
少女は助けてくれた男に弟子入りし、民を守るために魔王となることを誓います。
数年後、世界最強の師を持つ勇者と魔王は、それぞれの種族の英雄かつ、敵軍にとっての絶望となりました。
「へえ、魔族にはそんな強いやつがいるのか。よし、わかった。勇者、お前に俺の必殺技を教えてやろう」
勇者は師匠から新たな技を請い、
「ほう。人族にもそれほどの強者がいるのか。よし、わかった。魔王、お前に俺の奥義を伝授してやろう」
魔王はさらなる強さを師に求めました。
そして、勇者と魔王の最終決戦。
「な――っ」
「わたしの技に」
「「そっくりだ⁉」」
※二人が師と仰いでいたのは同一人物でした。
これは人と魔族のハーフに生まれた主人公が、人族と魔族の英雄にさながら死の武器商人のごとく強力な技を仕込み、ちゃっかり両方の種族から「英雄のお師匠様」ポジを獲得するまでを描く物語である。