あらすじ
人が羨むような真っ白な歯を持っていたユキちゃんだったけれど、母親が、早く亡くなってしまっていたために、淋しい思いをしていた。
悪魔は、その心の隙間を狙って、何とかしてその歯を手に入れようと、ある日魔法のチョコレートを作り、それをユキちゃんに売りつけた。このチョコレートは、寝る前に食べると、夢の中で願いをかなえてくれるのだが、次の日には、歯を一本虫歯にしてしまい、悪魔にその歯が生えるという魔法がかけられていたのだった。
ユキちゃんは、亡くなったお母さんに逢いたくて、結局チョコレートを食べてしまい、全部の歯を虫歯にしてしまう。
そのころ白い歯を奪うことに成功した悪魔は、悪魔の王であるサタンに
「その歯を見せにこい」
といわれ、歯を見せに行くと、その途中で、男の子たちにいじめられていた女の子に出会う。
それは、ユキちゃんだった。
ユキちゃんは、虫歯になったため、いじめられていたのだが、いじめっ子を追い払ってくれた人が、チョコレートを売った悪魔だと分かると、またチョコレートを売って欲しいとせがむのだった。
悪魔は、虫歯にしたことでユキちゃんは自分を恨んでいるだろうと思っていたのに、自分が悪いのだと自己反省するユキちゃんの言葉に胸を打たれてしまう。そこで悪魔は、再びチョコレートを売る約束をする。
今度のチョコレートは苦くいチョコレートだったが、ユキちゅんは我慢して食べると、その夜再び母親の夢を見ることができた。
その夜、ユキちゃんは、夢の中で母親に思いっきり甘えることができたが、逢うのはこれが最後だと言われ、さびしくても我慢することをおぼえるようにとさとされてしまう。
次の日、朝起きると、ユキちゃんの虫歯は全部抜け落ちて、白い永久歯に代わっていた。
一方、悪魔の歯はまた、真黒な歯に戻っていた。