あらすじ
脳外科病棟に新人看護師として配属される事となった私、宮脇咲良は、何故か先輩看護師さん達からのヘイト値高めでも、なんとか頑張って働いています。夜中に、無人のベッドからのナースコールにも対応しますし(そのベッドはその日ICUで亡くなった患者さんが使っていたベッド)十二人の死霊を引き連れて歩く呼吸器内科の医師が趣味で始める気管支鏡検査の介助にもつきます。生き霊となって奥さんに付き纏う旦那さんが水の足跡をつけて回るのを、モップで拭いてまわりますし、一日に三人の死後の処置にも入りますよ。
霊感が強い同期の看護師である横山理奈は、ICUに勤める古谷先生には、ダムに投身自殺をした水死体の死霊が取り憑いていると言うんですが、きっとそういう事なんでしょう。
そんなある日のこと、同期の岡田遥香が日勤に来ず、職員寮まで確認しに行ったところ、ドアノブに紐をかけて首を吊って自殺しているのが発見されました。
遥香は耳鼻科の重岡医師(婚約者あり・八月に結婚予定)と交際しており、重岡先生が理由で自殺したんじゃないかと婦長さんに申し出ましたが、お前は黙っておけと言われてカルテを投げつけられました。そんな怒りに震えていた私ですが、毎晩、遥香がレイプされたり、首を紐にかけられたりして殺される風景を夢で見るようになって、恐怖で震え上がる事になりました。
中学から同じ部活で切磋琢磨していた鉄串先輩という人が同じ病院で、放射線科技師として働いているんですが、先輩曰く、遥香の殺しに関与する三人の医師が、夢のお告げを言いまくる私が邪魔なので、夜勤中にレイプして撮影して黙らせるみたいな事を言っていたっていうんです。この病院のモラルはどうなっているんでしょうか?
しかし、これはチャンスです。夢のお告げはあくまでお告げで、犯罪者を捕まえるための物的証拠はゼロ。わざとクソ医者どもの罠に嵌って、遥香を殺したという言質を録音してやろうじゃありませんか。
そうして私はクソ医者どもにあっさりと拉致される事になったのですが、鉄串先輩に助けてもらえるように連絡はとっています。あわや姦される〜というときに先輩は助けに入ってくれたのですが、部屋の隅から黒々とした墨みたいなものが溢れ出して、それが女の人の無数の腕になり、顔になり、二人の医者に絡みつきながら部屋の隅へと引きずっていく現場に遭遇。部屋から飛び出した私たちは、医者が集うICUに向かったんですが、途中で私たちを出迎えたお医者さん曰く、問題のもう一人の医者もナースステーションで気が狂ったように暴れて、ストレッチャーにぐるぐる巻きとなって保護されているというのです。
夜勤を終えた私は同期の理奈と鉄串先輩と一緒に警察へと飛び込み、自分の録音データーと先輩が撮影した映像と一緒に被害届を提出しました。三人の医者はレイプ魔です。死んだ遥香も被害にあったと言うと、ようやく警察は三人の医師の家宅捜索に踏み切ってくれました。数々の証拠がざくざく出て来たために、殺人事件へと捜査は切替えられる事となりましたが、意外に幽霊のメッセージって通じるものなんですね。