あらすじ
二〇七九年二月三日、或る重大事件の真相が日本へ共有された。遡ること十年前、二〇六九年八月十五日から十八日午前にかけて発生した重大事故、米国西海岸の企業群の通信設備・電子計算機群における大規模障害は世界中に混乱をもたらした。代替保守が困難となったハードウェアの経年劣化による動作不良に起因したものとされていたが、その真相はまるで信じがたいものだった。
事故現場で確認された「仄かに光る双子(グリマー・ツインズ)」と呼ばれる生命体の行動内容から、超常的能力を持った「外次元からの生命体」の存在と関与、当該の生命体は超常的能力を人類に共有することで身体を「間借」できるという事実が判明。
この一連の事象に関しては「外次元の生命体による身体能力の拡張および再構築(Lifeforms from Outer Dimension that Generate the physical ability to Expand and Reconstruct)」と命名。この名称の頭文字と、人類と一体化し潜伏する彼らを「現世の間借人、居候」と言う意味を込めて「間借人(LODGER)」と呼称するに至った。米国は共有したのは「間借人(LODGER)」の出現兆候が日本、東京湾に制定された東京新区、超巨大人工浮島(メガフロート)「扶桑」に展開される次世代型海上学園都市で確認されたことだった。
この情報共有より一か月後、十年前の事件でLODGERの接触者となった海藤健輝(かいとう けんき)という十七歳の少年がこの都市に「転校生」として訪れる。
一見、いつもと変わらない学園都市の日常に潜む間借人(LODGER)との衝突を繰り返しながら、彼らが人類に接触を開始した真相と正体、やがて到来する分岐(タイムライン)を統べる「全てのものの王(レイ・ディ・トゥット)」の存在、そして自分自身が背負う運命に向き合うこととなる。
僕がここからどこへ行くか知らないけれど、退屈させないことを約束するよ。
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