あらすじ

――国民は十歳の時に分類される。そんな国でぼくらは生まれ育った。 「グレード制度って不思議よね」 そう零していた幼馴染の彼女とは、グレード制度によって十歳の時に生き別れになった。 グレード制度。十歳で受ける健康診断によって、国民はグレード一(ワン)から十(テン)に分けられ、居住地域まで決められる。 しかし不思議なことに、グレード制度によって国民の満足度は上がっていたのだった。 徐々に、どの地域でも共感が良しとされる風潮が蔓延し始めた。国民は完全なる匿名の世界、意識世界でしか意見を貫けない。 蔓延る偏見、多数派に迎合する社会、消えゆく議論。国民は徐々に考えることを放棄しつつあった。 それがぼくには不思議でしかなかった。 そんな時に意識世界でぼくの元に送られてきた、匿名の誰かから送られてきた一件のメッセージ。 ――会えませんか。 その短いメッセージを契機に、運命の歯車が大きく動く。

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カクヨム
カクヨム2024/01/12
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