あらすじ
序章
ある週末、帰宅途中の道端に無造作に投げ棄てられた雑誌の表紙が捲れて、熟れた女体に群がる男達を捉えた写真に心惹かれた雅人は、街路灯に照らされた空間には誰の姿も見当たらない事を確かめると、一度は過ぎて来た帰路を引き返し、その雑誌を拾い上げ仕事鞄にしまい込み帰路を急いだ。『月刊 夫婦交際誌 ホーム・トーク』。何時もなら、ダラダラとやり過ごしている週末の夜が、あからさまに変わっていた。佳那子は、帰宅後の雅人の今夜の言行動に違和感を憶えながらも、雅人の明日の接待ゴルフの準備と入浴を済ませベッドに入る。翌朝、寝室の掃除をしている佳那子は、厚手のシーツの一部分に異様な盛り上がりを見つけ、その下に、薄汚れた冊子を手にする。その中味に目を通す毎に、雅人の稀有な性癖に飼い馴らされて来た佳那子でさえも、身震いを禁じ得なかった記憶がある。