あらすじ
"もし人生にTake2があるなら、あなたにもう一度、初恋をしたい"
商社に勤める早川幸太は、30歳の同窓会で、初恋の相手である松永美咲に再会する。
初恋の人との、ささやかだが幸福な時間を噛みしめる幸太。
高校を卒業し、一流の大学、一流の会社に勤めて、世間からは成功者とみなされている。
しかし、そのような人生、彼の心は潤いを得られることはなかった。
彼の心には常に、彼女がいたからだ。
今、彼女が差し伸べるその手を、握り返してもよいのだろうか?
だが、幸太は既婚者だ。
大切なひとを傷つけたくない、永遠の初恋を汚したくない思いで、想いを封じ込める。
その夜。
家に帰れば、妻がいる。
だが夫婦関係は冷えきっていて、生活空間は分けられ、コミュニケーションもほとんどない。
男女として、家族としても、互いにほとんど意味のある存在ではない。
幸太はむなしさのなか、なおも酒に手を伸ばす。
そして、酔いつぶれ意識を失う幸太。
だが、妙に意識が鮮明だ。
ふと顔を上げると、目の前に「監督」を名乗る男が現れる。
その男は、ジャ〇ーさん風にこう言ったのだ。
「さぁTake2いくよ、Youの本当の人生を見せて!」
そのあと。
目を開けると、まぎれもなく、そこは高校の頃に毎日を過ごしたあの教室。
五感を通してよみがえる、なつかしい思い出の数々。
隣では、美咲が天使のような微笑みを浮かべ、彼を見つめている。
(本当の人生を、やり直せるのか……?)
幸太は戸惑いつつ、12年の時を越えて、初恋のTake2を始める。
もう二度と後悔はしない。
自分らしく生きるため。
彼女を、愛するために。