あらすじ
ある夜。とあるアパートの二階の部屋にて、二人の男がテーブルを挟み向かい合いって酒を呑んでいた。
いや、正確には呑んでいるのは一人。もう一人、その部屋の主である男は手に持つ缶ビールの蓋を開けることもせず、頭からまるでローブのように布団をかぶり、震えていた。
「……で、いい加減話せよ。店長、ブチ切れてたぞ。無断欠勤、無断欠勤。ようやく連絡ついたと思えばしばらく休みますとか。こっちにまで皺寄せが来て、ちょっと大変だったんだぞ」
「ああ、悪いと思ってるよ……」
「んー、そんな状態でそう言われると、こっちも責めらんないんだよなぁ。
まあ、店長も急なヘルプでバイト代、増やしてくれるって言ってたから俺はいいけどさ……。でも、理由くらい聞かせてくれよ。まあ、仮病じゃなさそうなのは見てりゃ分かるけどさ」
「ああ……その……実は見ちゃったんだ……」