あらすじ

大好きだった姉から突如として冷酷に扱われるようになり戸惑い傷つく少年・日村曜。ある秋雨の夜、曜は近所の公園で家にも帰らず物憂げにする不思議な少女・雨宮来海と出会う。姉と同じ年齢、同じ制服でありながら曜の気持ちを察し心の傷に寄り添ってくれる来海に、曜は急速に惹かれるようになり度々ふたりきりの逢瀬を繰り返していく。 だがある日、奇妙かつ異様な言動をする来海の母・貴子がふたりの前に現れたことで事態は一変、来海はそれ以来曜の前に姿を見せなくなってしまう。姉からの扱いは日増しに虐待まがいの仕打ちと化し、ようやく再会した来海には怯えたように拒絶され、次第に追い詰められていく曜。偶然によって得た気付きから今一度来海と話すチャンスをつかむが、そこで彼は衝撃の告白を受ける。 「わたし、曜くんのこと食べたいって思ったの……!」 来海の母・貴子は人肉屍食のカルト崇拝者であり、曜を殺して食べるよう娘に迫っていたばかりか、来海自身もまた食人こそ愛情表現であり人の魂を保存する崇高な営みだと刷り込まれて育ったことで曜に向けてしまう感情に葛藤と自己嫌悪を抱えていたのだ。 「来海姉ちゃんに自分を気持ち悪いなんて思ってほしくない」 彼女を肯定するため食べられる決意をし、曜は来海と口づけを交わす。駆け付けた警察と姉によってふたりは半ば強引に引き離されるが、曜と来海はのちに精神世界でのみの束の間の再会を果たせるようになる。姉への依存を克服した曜は、現実世界でもいずれ来海と再会することを誓う。

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カクヨム
カクヨム2023/04/09
  • 現在の作品食べられて、ひとつになる……。