あらすじ

「そんなに驚くとは思いませんでしたわ」
「いえ、あの……とても有意義なお話が聞けました」
しばらく呆けていたわたくしを見て、二人は顔を見合わせて笑う。
本当にびっくりするようなことばかりで、わたくしの心には希望が宿り始めていた。「あ、あの! わたくしにそのお話を詳しく教えていただけませんか!」
「お嬢様のご自由に」
「ええ、もちろんですわ。あと、私の事はアリエラと呼んでくださって結構よ?」
わたくしは頷いたけれど、心の中ではまだ戸惑ったまま。
(どうしよう……まだ頭の中が追い付かないわ)
そんな戸惑いさえも、彼女たちが話してくれた事は、あっという間に吹き飛ばしてしまえるくらい素敵な話だった。
◇◆◇
「……ということがありましたの」
アリエラ様から、わたくしに婚約破棄をして悪役令嬢から聖女になった話を聞いていると、扉がノックされた。
「どうぞ」
わたくしが返事をすると、ミーシェが入ってきた。
「失礼します。……あら、お話中でしたか?」
「わたくしは部屋に戻るわね」
アリエラ様がそう言うと一緒にマオも立ち上がりました。ミーシェはそんな彼女たちに挨拶をする。
「ごきげんよう、アリエラ様」
「ごきげんよう、ミーヤさん」
(二人は知り合いなの?)
ミーシェはわたくしを見て、にこりと笑みを浮かべる。
「アリエラ様たちとお友達になりました」
「そう。よかったわね」
わたくしは微笑むと、ミーシェは少し表情を曇らせる。
「それで、ご相談なのですが……」
「……何かしら?」
(もしかして……何か嫌な事があった?)
「実は……お妃教育を本格的にすることになりましたの」
(ついに、来てしまったわね……!)
わたくしが顔をしかめると、ミーシェが慌てる。
「あ、で、でも! 大丈夫ですよ! 時間が短いから大丈夫です」
(全然大丈夫ではないわ。ミーシェがお妃教育を受けることに異論はないわ。でも……)
「心配ね」
わたくしがそう言うと、ミーシェは申し訳なさそうに頭を下げる。
「ごめんなさい……」
「謝ってほしいわけではないわ。ただ……無理だけはしないでね?」
(わたくしはミーシェが可愛いの)
わたくしのその言葉に、ミーシェは大きく頷いた。そして顔を上げると笑顔を見せる。

「実はね?その教育係がカトリオナ先生なの」
「まぁ、それは心強いわね」
(ミーシェには悪いけれど、カトリオナ様なら安心だわ)
「それでね? その……お妃教育で分からないことがあったら、教えてもらおうと思って……」
「え?」
わたくしは驚いて聞き返してしまった。するとミーシェは困った笑みを浮かべる。

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アルファポリス
アルファポリス2024/01/04
  • 現在の作品婚約破棄された矢先、隣国の王子に求婚されめお妃教育を努めることに