あらすじ
俺は彼氏などではなく、奴隷だった。
親が決めた結婚相手、佐々木絵里花。幼馴染にして、許婚だった絵里花は容姿端麗、成績優秀、非の打ち所のない美少女に見えた。周囲も絵里花の演技により、俺たちをベストカップルだと持て囃す。
だがそれは外見だけ。パワハラ、モラハラ、DVとまさにハラスメントのデパートと言えた絵里花は俺に数々の無理難題を押し付けられ、いつも俺は疲労困憊。
「ホント、優は役立たずなんだから! 私が呼んだら秒でかけつけなさいよ!」
「いや俺、絵里花の課題をやってたから……」
「はあ? 私のせいだって言いたいの?」
いつもこんな調子だったが、そんな俺のツラく艱難辛苦に耐え続けた日々は突然、終わりを告げる。
俺の下に送られてきたNTR動画にはクラスのヤリチンイケメン谷垣渉が絵里花と激しく交わる場面が映っていたのだ。
ピロートークで俺への罵詈雑言を話して笑っていた二人だったが、むしろ俺は歓喜した。
これは奴隷解放宣言なのだと。
絵里花を寝取られたことは口コミですぐに周囲に広まるが、俺が寝取られたことをうれしがっていたため、心配して俺に好意を抱いていた美少女たちがはっきりと恋心を示してきた。
学校一のクーデレ美少女はそっと席を俺に近づけ、金髪ギャルは髪を黒く染めてきて、眼鏡っ子はコンタクトに変えて大人気V Tuberであることを俺にだけカミングアウト、恋人を失いもう人を愛することを諦めたはずの先生は俺に頬を赤く染めて微笑むのだった……。
一方絵里花を寝取ったはずの渉は彼女の本性を知り、徐々に疲弊。絵里花は自分の浮気を棚に上げ、渉が元カノとのやり取りを責め、ドロドロに揉める。
今更ながら俺の良さを理解した絵里花が寄りを戻そうとしてくるが……、俺に好意を抱く彼女たちがそれを許さない。
それを境に二人の人生は真っ逆さまに転がり落ちてゆくのだった。