あらすじ

世界各地の民間伝承の調査をライフワークとする民俗学者のイブキ。 しかし彼女はとある存在に頭を悩ませていた。 「また出てきた! もうほんと誰なのよ、この"勇者ウォルツ"って! あんた、この時期南半球にいたんじゃないの!? なんでこんな北国の伝承に名前が出てくるのよ!」 勇者ウォルツ――それはいつの時代からか突然伝承内に現れた名前で、その来歴の一切が謎に包まれていた。 彼の現れる時代も場所もバラバラで統一性がなく、それもまた彼の謎さに拍車を掛けている その伝承内容もめちゃくちゃであり、村を襲った邪竜を倒した英雄譚があるかと思えば、 王に殺されそうになったり奴隷になったりと、悲惨な目にも合っている。 砂漠の国の王女とのロマンスがあったかと思えば、時には悪の大将としてその名が出てきたり。 「本当に何者なのよ! というか出てくる時代の幅からして同一人物なわけないし! 何かの符号なのかしら」 勇者ウォルツの伝承がある村の酒場で酒を飲むことにしたイブキは、そこで不思議な男と出会う。 酒焼けしているが、なぜか聞き取りやすい声。 妙に目を惹く黒い瞳。 よく言えばワイルド、悪く言えばガラの悪い言動。 「その勇者なんやらについての真実を俺が教えてやろうか? ま、酒を奢ってくれればの話だが――」  そうしてその男は語り始めた――勇者ウォルツの真実について。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2023/12/29
  • 現在の作品勇者ウォルツは本当に実在したのか