あらすじ
第一章 湧水と変身、古代ローマ
フェリス・ツェニーの由来……彼は義父の倒錯した愛情に反発し、家出同然のていでとある彫刻家へ弟子入りした。しかし、師匠の本質を知って幻滅し放浪の旅にでる。
あてもなくさ迷ううち、彼はアルプス山脈を越えた森の中で行商人のバオベと会った。バオベは、かつてローマからの入植者が使っていた小屋を無料でフェリスに譲った。そして、彼の作品を不定期に購入するとも。
奇跡的な幸運に歓喜し、バオベに感謝するフェリス。一方で彼らが所属する西ローマ帝国は確実に滅亡へと進み、キリスト教は日増しに異端への圧力を高めていた。
第二章 騎士と魔女、中世ドイツ
ローテ子爵の四男ハインツは、冷や飯食いの貧乏騎士ながらも戦場で手柄をたてた。そのとき、自分が討ちとった騎士からいまわのきわに謎めいた言葉を受けとった。
一休みをへて戦場から帰る道すがら、従卒のバッハが荷車ごと失踪した。バッハと荷車を捜索するうちに、森の奥深くへと迷いこんだハインツ。進むも引くもままならなくなった彼の前に、一軒の屋敷が現れた。やむなく一夜の宿を乞うことにすると、現れた当主は美しく若い女性だった。
彼女はエリザ・フォン・ツェニーと名乗り、ハインツを快く受けいれた。そして、ハインツが倒したはずの騎士が屋敷の中で彼を待っていた。
第三章 学生と画商、現代日本
しがないポンコツビルのオーナー、赤野は滞納常習者の美術学生・馬場に追い込みをかけた。途中、古美術商を名乗る銭居(ぜにい)なる女性と合流し馬場の部屋に入る。彼の姿はなく、一枚の絵が部屋に残されていた。
銭居とともに馬場を追う赤野は、自らへの因縁による愛と呪いのもつれを知らされることになった。
※本作は、『婚約者が○○なので○○したら賃貸ビルオーナーに転生した(旧題名 ヤブランの咲く古い墓場で)。』をテーマ、コンセプトを含む全ての要素について全面的に加筆修正し、新作としたものです。なお旧作は非公表です。
※毎日朝七時三分・夜九時三分で二回更新します。完結はニ○ニ四年一月九日夜九時三分です。
※一部にグロ場面、ボーイズラブ要素を含みます。
※本作はフィクションです。実在するいかなる史実、国家、集団、個人、思想、宗教とも関係ありません。