あらすじ
アメリヤの生家ゼモローム伯爵家は、代々武家の出で父グランべリは騎士団長も任された旧家から続く名門。 遅くにできた1人娘のアメリヤは大層大事に育てられた。
赤毛のくせ毛で、大きな茶の瞳のちょっとだけぽっちゃりな子供だった。
この国は男女隔てなく、長子が家を継ぐことになっているので、男児がおらずとも後継者問題で揉めず、穏やかに時は過ぎていた。
そしてアメリヤは、父の親友モロコ・ジャグリーン子爵の次男で、書記官をしている息子のカザナリィと結婚しゼモローム家を継いだのだ。
見合いの席でも結婚してからも、カザナリィはアメリヤに優しく親切だった。
父(筋肉過多)とは違う美形の優男だったが、微笑む顔が天使に見えるほど好み。
だが、平穏な毎日は音を立てて崩れ始める。
カザナリィが、賭博で莫大な借金を負って失踪したのだ。