あらすじ
「ドルリック様との婚約、私が代わりに受けることになったから♪」
上機嫌な様子で突然にそう告げてきたのは、私の妹であるリラフィーナ。
「代わりって…私に先に婚約されたのが悔しくて、横取りしてしまったの?」
これまでさんざん見下して来た自分よりも、姉である私に先に婚約されたことがどうしても気に入らない。そういう態度を見せているという事は以前から知っていた。だけれどまさかこんな手段に出てくるとは、正直思ってもいなかった。
「そんなのじゃないわ。私はただあのひとにひかれて自分の意思で婚約を選んだだけなの。かりそめの婚約相手が誰であろうと、関係ないわ」
しかし私を煽る態度が満々に出ているあたりを見るに、そんなものは建前なのだろう。
「でも、やめておいたほうが…私もまだ正式な婚約前だったけれど、あの人はかなりとげの強い人物で」「なに、負け惜しみ?」