あらすじ
「ルルナとの婚約、すべて順調に進んでいるようですね」
私の婚約者であるラーゲル様に、私は喜びながらそう言葉を発する。彼は私との婚約を白紙に戻し、代わりにかねてから親しい関係にあったルルナを婚約者としてたてることを決めた。そこに私への配慮なんて一切なかったけれど、私は別に構わない。
「あ、ああ…それはそうだが…いつまでそんな態度を繰り返すつもりだ…私への当てつけがしたいのは分かるが、こんなことをしても無意味でしかないぞ…?」
何にそんなにおびえているのかは分からないけれど、私の顔を見ると彼はずっとこんな様子だった。別に私に彼を責めるつもりはないのだけれど、こうして何かにおびえたような態度をとるあたり、やはり自身の心の中には後ろめたさがあるように見て取れる。そんなすきを、私は逃すつもりはない。