あらすじ
東京航空学園パイロット科に所属する五百蔵陽希は、 2年生の秋から半年間を過ごしたアメリカより新学年を迎えた2020年春に日本へ帰国すると、早々に学園から呼び出される。 『所属不明の機体が不時着、羽田空港』 陽希が帰国する前日、学園が隣接した国内最大級の空港では、ボロボロに傷付いた旅客機が不時着する前代未聞の大事件が起きていた。 同型機を操縦することのできる陽希は、現役高校生でありながら調査協力を要請される。 「俺は別に、好きであの機体のパイロットになった訳じゃない」 「そもそも飛行機を好きという気持ちも持っていない──」 5年前、陽希を取り巻く環境を変えた航空機事故。 調査結果に疑問を持つ陽希は、家族でただひとり残された妹のため、10年間履いたスパイクを脱ぎ不退転の覚悟で大空へ飛び立った。 世界中に広がる芝生のジャングルを共に駆け回った仲間との約束、夢を諦めて── 「八咫烏は導きの神だ。お前が導いてやれ」 かつて八咫烏を胸に2020年の東京を目指した男が、個性派揃いの仲間と共に2つの航空ミステリーに挑む