あらすじ
両親が離婚して父親と二人暮らしのつぼみは暗くて地味な女の子。関係をこじらせた姉に遭遇しないよう、高校生活はひっそり送れればそれでいいと思っていた。 でも入学した学校で隣の席になったのは人気者の男子、理人だった。彼と仲良くなったことでつぼみは早々に女子から目をつけられてしまう。 立て続けに嫌なことが起こり電車のホームへ飛び込もうとしてしまうが、それを阻止したのはみどりと名乗る不思議な女性だった。 意気投合したふたりはお互いの連絡先を交換しようとするが、みどりは携帯を持っておらず代わりに小説の一ページをつぼみに預けた。 ふたりとの出会いで笑顔が戻るが、ある日姉の千絵梨から人殺し呼ばわりされ、身に覚えのないつぼみはショックを受け戸惑う。 その頃理人は中学時代付き合っていた彼女がつぼみを苛めているという噂を耳にする。 その元彼女というのはつぼみの姉千絵梨で、千絵梨は理人と付き合っていた頃、幼い妹を助け命を落とした人が理人の母親だったことを偶然知ってしまったのだった。 つぼみを思うあまり家族はそのことをひた隠してきたが、理人が今の家族の誰とも血縁がないことまで知ってしまった千絵梨は、罪の意識に耐えられず身を引いていたのだった。 千絵梨が去った理由も、今もなお自分を思う気持ちも、家族が他人であることも理人は知らない。 つぼみと理人は心を通わせるようになっていたが、後にその全てを知り関係はぎこちなくなってしまう。 しかし三人それぞれの苦悩や葛藤孤独を、みどりがつぼみに預けた小説の一ページが救うことになる。 実はみどりは幼いつぼみを助けて死んだ理人の母親葵の幽霊で、苦しむ三人にその必要はないと伝えるため実名を伏せてつぼみの前にだけ現れていたのだった。 小説の一ページに導かれ家族とは、自分とは、人を愛するということは何なのか三人はそれぞれに探し始める。 それを知ろうともがき、戸惑いながらも成長していくのだった。