あらすじ

いつものように川縁の道を会社に向かい歩いていただけだが、空気感が違う。 家を出た時間も乗った電車も同じなので出会う顔も同じ。 綺麗な顔があれば、そうでない顔も多い。 馴染みなのだ。 いい加減規制を強化して欲しいと願うが、歩き煙草をする人の顔も同じでウンザリする。 煙草呑みが擦れ違うと朝の空気が穢れる。 風があればマシだが、無風なら長時間……。 が、それもまた馴染み。 忌々しい馴染みではあるが……。 空気感の違いは消えずに残る。 春も近い冬だが、ねっとりとしている。 喩えてみれば何だろう。 巨大な動物の腹の中にいるような感覚か。 そういった感じのねっとり感。 覗けば、川の水もサラサラではない。 雷雨後の川のように土色に濁っているのではない。 澄んだ川面には近くの家や枯れ木が映る。 表面が漣立てば、家や枯れ木が揺れ、千切れる。 それは同じ。 が、どこか、ねっとりとしているのだ。

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小説を読もう2022/09/06
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