あらすじ
――半年前――
「エレリナ、君には申し訳ない事をしたと思ってる。だけれど、理解して欲しい。こんなにも心揺れ動かされる女性を、私は知らない。…これはまさに、運命の愛なんだ…」
いろいろと言葉を並べてはいるものの、とどのつまり私を捨てて他の女に乗り換えたいわけだ、この男は。私は私でいろいろと言いたいことはあるものの、こういうどうしようもない男の元は、早々に去ってしまうに越したことはない。私は特に反論もせず、彼との関係を終わらせる選択をとった。
――現在――
あれから半年がたった。あれ以降、元婚約者のビンセントが今何をしているのか、全く話を聞かない。…まぁ、聞きたくもないけれど。
「…それにしても、上手くいってるのかどうかくらいは気になるわね…」
そんなことをボソッとつぶやいた、その時だった。
「エレリナ様、お手紙が届いております」
使用人の一人が、一通の手紙を私の元へと届けてくれた。誰とも手紙のやり取りなんてしていない私は、やや面食らってしまう。
「あ、ありがとう。そこに置いておいてくれる?」
さて、差出人は…とその手紙を見つめた時、戦慄を覚えたのだった。
――――