あらすじ

――神託者。 四百年に一度、この世界の何処かに出現し、全能の神の意思を伝える者。 その身に、火(ライラ)水(レイリー)土(トファス)光(キーリ)のいずれかの能力を宿し、様々な預言を人々に伝え、最終的に世界を審判する。 この世の流れを見極め、人の世が滅ぶべきか、存続するべきかの答えを出す役割を持つ人類の代表者。 この世界では至るところに、その人物の足跡が刻まれていて、呼び名は土地によって違うものの、知らない者はいないくらい有名な現人神。 今まで、滅んではいないので、この世は存続の方で転がってきたらしい。 ――私はずっとその存在を否定していた。 孤児として育ち、その縁で神学校に通っていたミソラ=エンファス……私はそんな伝説、嘘だと思っていた。 だって、そんな存在がいたら、もう少し世の中はマシになっているはずだから……。 神学校では差別されたり、出来が悪くてマーヤ先生に怒られることも多かったけれど、それなりに楽しい学生生活を送っていた私。 同じ孤児出身で聡明なメイヤちゃんと、辺境から転入してきた怜悧で格好良いヤーフェ君。 ヤーフェ君には、毎日好きだと言う度に避けられていた。 それで、私は満足していたし、卒業後は流されるままに嫁いで結婚予定でもあった。 ……だけど。 卒業を控えたある日、国王が神事のため訪れていた大神殿が、叛乱勢力によって急襲されて炎上。 国王は殺され、私はメイヤとヤーフェの二人を喪ってしまった。 私はマーヤ先生に促されるままに、神託者と名乗ることになり……。 それから、三年後……。 私は死んだとされていたヤーフェと再会する。 三年の間に分かってはいたけれど、彼こそは叛乱勢力の頭で、地方領主の息子だった。 これが「終わり」の始まり。 彼と再会した時、私がすべきことは決まっていたのだ。 神託者としてのお披露目の席で、アーティマの滅亡を預言した私は、大神殿にたてこもる。 すべて三年前から計画していたことだった。 予想外だったのは、神学校時代、ずっとそっけなかったヤーフェが、なぜか私を気に掛けて、ちょっかいを出してくること。 「どうせ、マーヤ先生に誑かされて神託者なんてやっているんだろう。こうなってしまったらアーティマの王はお前を許さないだろう。だから、俺と一緒に来い。ミソラ」 急にそんなことを言ってくる。 どうして、彼は私を放っておいてくれないのだろう? 今更、何で私に気のあるような素振りをしてくるのだろう? 私の企み、ヤーフェの思惑。 二人の「秘密」が最後に解き明かされる。 恋愛ファンタジー

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カクヨム
カクヨム2023/10/26
  • 現在の作品壊れた君が世界を審判する