あらすじ

「お話を聞いたことがあるというので、こちらにお呼びさせていただいたのですが…」

 仲介人であり今回の件における中心人物、リージャはそう言って会話の幕を開ける。

「はい、私は以前彼女と親しくしていた時期がありましたから。…彼女はいわゆる、自分中心的な性格をしていて、特に男性関係になるとそれは顕著だったのですが…」

 私は思い出せる限り彼女の情報を思い出し、ここに集まっている数人の関係者に向けて話を始めた。皆真剣な表情で私の話に耳を傾け、誰一人として私を遮るような人はいなかった。

「そうですか、よくわかりました。それではここで一旦、アルシラさんに関する基本的な情報を改めて共有しておきたく思います。…まず最初に、彼女は社会的に位の高いタネル様と幼馴染であり、その仲はそれはそれは親しい関係であったとの事。関係者から聴取した情報によれば、男女の関係を超えてもはや夫婦のような関係でさえあったという話もあります。それはひとえに、お互いにその気があったとみて間違いはないでしょう」

 ここまでの話に全く異論はない。二人は正真正銘の幼馴染であり、その関係の深さは誰の目にも明らかであった。

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