あらすじ

「ごめなんさいねアリミスお姉様、選ばれたのは私だったようです。お姉様の分まで幸せになる事をお約束いたしますので、その嫉妬の心をどうか抑えてくださいな」

「おめでとう、ルーリエ。私はお祝いするわ」

 いわばこれは政略結婚だった。互いの家の思惑が交錯し、それぞれの利益と不利益の帳尻がなす人間関係。そのやり玉としてあげられたのが、義妹であるルーリエだった。彼女は政略結婚の駒と慣れたことが心底うれしいらしく、暇さえあればこうして私にマウントのような何かを取りにかかってくる。…いや、婚約がうれしいというよりも、私が選ばれずに自分が選ばれたというこの現況に心酔したいだけなのかもしれない。
 いずれにしても彼女が選ばれたことは紛れもない真実であるため、私はそこに嫉妬心などは覚えず、素直にお祝いの言葉を送ることにしたのだった。

「…ルーリエ様、もうじき馬車が到着いたします。ご子息様のお屋敷までやや距離がございますので、なにか長距離を移動するにあたって困らぬ準備をお願いいたします」

 使用人のクールアが、丁寧な口調で彼女にそう告げた。彼女は今にも絶頂しそうな表情を浮かべながら、嬉しそうにその場を後にしていく。…私に勝ち誇ったような視線を送りつけてきた後に。

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アルファポリス
アルファポリス2023/10/27
  • 現在の作品自分勝手な義妹は、政略婚約で生贄にされるのでした