あらすじ
世界一の大企業の次期当主にして巨大企業の一端を十代で担う、全ての事象に審美眼で見抜く彼、海道財閥の御曹司、稀阿。
休日を利用し企業間での鎬を削る国で陣頭指揮を執るべく日本を離れた彼だったが、愚鈍な己を知らずに企業間交渉を迫る有象無象の各国の実業家ども。
全てを粉砕するべく蛇蝎に追い返し、利権と癒着目当ての者どもを一喝追い払う日々。そこに日本の、稀阿が通う金持ちボンボンお嬢の通う学校にて、自分のクラスにいるとある美少女が母を連れてやってきた。
ぶっちゃけて、金の融資――いや、金かしてくれ――だ。
面倒なので自分とおなごの世界の違いを見せつけ、金を渡して追い払う。
が、世界が変わった。
恐ろしい勢いで動く金融システムからはじき出される我が財閥の株価の激下がり。
その状態に、稀阿の祖父自ら血族の破門。
つまり、もう海道家の者じゃない!消えろできそこない!
という言葉を遠巻きに叩きつけられ、日本に送還。そのまま学園にもいられず、まさに人間的地位は路傍の石。
やがて辿り着いた最底辺高校に、金策で全てを失い、それを笑い飛ばした、自分を頼って国を渡って金の融資を取り付けに来た美少女に出会う。
「あれ? あなたは、もしかして――」
「いえ、人違いです」
そんな感じで、金ぴかメラメラ背広を着てた存在が、河川敷で拾った服とダンボールの部屋にて、貧乏の世界を知りむせび泣き、そのまま下等生物扱いをした大概な美少女クラスメイトにサルベージされ、別の名前を祖父に国から市へ刻まされ、そのへんちくりんな名前で生活が始まる、しかも萎縮する状態で小さな小さなお弁当屋さんで、起業家スキルを使って、異世界転生をするでもなく、現実と自分がどんな下等生物になったのかを噎び泣きながら覚えこまされ働く事になったのだった。