あらすじ

矛盾した気質をもつ十四歳の少年アトラは、幼いころ妖精を探しに行って行方知れずとなったレジーのことが、ずっと頭から離れないでいた。 ペラーと称される魔術師の家柄でありながら、いつしか空想を否定するようになり、心と髪は次第に暗くなっていった。 ある日、蟻にまつわる昔話を耳にした途端につらい記憶が甦って、すっかり塞ぎ込んでしまう。 淡い恋心をいだく少女フラガリアから、心を晴らすために想い出の地へ行こうと提案され、物語が大きく動き出す。 墓場で出会った影占い師を名乗るジャドとその仲間たちも加わり、ムーアと呼ばれる荒野へ足を踏み入れていく。 だが一行を待ち受けていたのは追い求めていた妖精などではなく、亡霊の軍団ワイルドハントだった……。 ※以下はネタバレを含む、公募向けのあらすじです。 ―――――――――――――――――――――――――――――― アトラは七年前、レジーと妖精を探しに荒野の丘へ向かい、心友は行方不明になった。これがきっかけで空想を信じることができなくなり、魔術師の子孫であることを恥じ、己を罰して生きてきた。 思いを寄せるフラガリアたちと出掛け、蟻を殺す子供を見かける。友人が昔話を聞かせてたしなめた途端、トラウマが甦って心を閉ざしてしまう。 レジーの墓参りに行き、ジャドという影占い師と出会う。不可解な事件が続き、精神的に疲弊していく。 フラガリアに荒野へ行くことを提案されて旅立ったふたりに、ジャドたち三人の男が同行を申し出る。 かつて妖精を見つけることができなかった理由に思い当たって解決すると、今まで隠されていたものが見えるようになる。妖精の世界に入り込んだ一行に、白い仔山羊が付いてくる。 丘へ向かうと、目当ての妖精の代わりにワイルドハントたちが居た。彼らに従う黒い仔山羊が呼び出した巨人の妖精と戦いになり、これをしのぐも仲間の一人が捕らわれる。 小さな妖精に案内されて救助に向かう過程で、アトラはかつての想像力を取り戻していく。 仲間を助け出し、丘の中心部へとたどり着き、幼いころに探していた妖精と出会う。その中には、変わり果てた姿のレジーも混じっていた。 再会を喜ぶのも束の間、ワイルドハントたちが攻めてくる。魔術師としてのちからを取り戻したアトラは、二匹の仔山羊の真の姿を呼び降ろし、敵を撃退する。 続いて、ジャドたちが追っていた、レジーを殺した疑いのある青年が現れる。魔力を使い果たして戦う術がないが、伝承の知識を活かして打ち倒す。 さらに敵の首領が大軍勢を伴って現れる。故郷にまつわる悲しい歴史の記憶をつむぎ、彼らの自我を取り戻すことに成功する。嵐の化身であるワイルドハントは、世の不条理を説いて去っていった。 こうしてアトラは本来の己を取り戻し、魔術師として一歩を踏み出していくのだった。

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カクヨム
カクヨム2023/10/21
  • 現在の作品幽刻のワイルドハント