あらすじ
……う~ん、いいですねぇ。夢のマイホーム。新築二階建て。広すぎず狭すぎず。
窓から差し込む陽光は植物にも人にも優しい。程良い弾力のソファーは腰に優しい。
唇を潤わせるのは紅茶。愛しき淑女、マリアージュ。
静謐、平穏。白い壁には掛け時計がない。どうしてですか? 必要ないからです。本のページを捲る乾いた音だけが部屋に溶ける。でも、少々物足りない気もしませんか……?
はい。そんな時は歌でも歌おうか。
「マァイ……ホオォォォォォォォォムッ! ホォォォフォォォォ!」
と、オペラ歌手になった気分で歌っても近所迷惑にはならない。