あらすじ
「……して、お前か。見たと見たと騒いでいる者は」
「へえへえへえ! あっしでございます! あっしは確かに見たのでございます!
あれはあっしがちょいと、周囲を警戒中の仲間たちから離れ、川辺を歩いている時のことでした。
美味しそうな魚がゆらゆらとへへへへ、誘うように体を揺らしていて、あっしは思わず、じゅるりと舌なめずり、そしてぴょんと飛びついたのでございます。しかしもしかし、思いのほか深く、流れも急であっしはゴボゴボと、ええ泳ぎは得意でございやんしたが、あららお恥ずかし、流されちまったのでございます。