あらすじ
「バレル様、ユーフェリス王女の事についてなのですが…」
そう話を切り込んだのは、バレル王の側近であるセレク。もともとユーフェリスを王女の候補として選んだのもこの男であった。
「以前はその才能を見込んでユーフェリス様を王女にと進言させていただきましたが、もはや彼女に利用価値はないかと思われます。神聖族の血を引くからと可能性を感じてはいたものの、なんらその片鱗を見せてはいません。もはやこれ以上の関係続行は時間の無駄かもしれません…」
彼はあくまでユーフェリスの才能を利用するべく婚約を仕組んだのだったが、期待外れに終わった事を恨んでいるような様子を見せた。だからこそこの関係を破棄し、その復讐としようと動いているのだ。
「そうだな…正直私も期待していたというのに、なんの役にも立たないじゃないかと思っていた…彼女の今後の事は君に任せるよ。私は婚約を破棄されたって何ら構いはしないとも」
王からの同意も得て、彼の考えはより現実味を帯びた。
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「君には婚約破棄を宣告の上、この王室からの追放を命じます。これはすでにバレル王も同意の事であり、君に拒否することはできません」
淡々と、しかしどこか嬉しそうなようすでそう言葉を発するセレク。自分が勝手に期待し、利用してやろうと考えていた相手が自分の思った通りに動かなかったという、逆恨みもいい所であるものの、ユーフェリスの方は何も言わずに静かにその言葉を受け入れた。
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それからしばらくして、王室にある知らせがもたらされた。ユーフェリスが隣国の第二王子にその能力を認められ、今度こそ正式に王女となったという知らせが…