あらすじ
「お兄様、あんな女なんてもう追い出してしまったらいいのではないですか?」
甘えるような口調でそう言葉をかけるのは、ファンクの妹であるレイラ。彼女にとっては、兄の婚約相手であるリリスの存在が疎ましくてたまらないと言った様子だ。
「まぁまぁ、焦る必要はないよレイラ。どうせ彼女には僕たちのいう事に逆らえはしないんだから、遊ぶだけ遊んでから捨ててやろうじゃないか。なんといったって僕らは貴族家で、彼女は平民なんだ。貴族との婚約に浮かれて、最後にはどんな扱いをしたって泣きついてくるに決まっているからね」
得意気な様子で、妹のレイラに対してそう言葉をかえすファンク。彼らにとってこの婚約はただの暇つぶしにすぎず、それ以上でもそれ以下でもなかった。
「なるほど、そういうお考えだったのですね。それなら安心です。私はどこかで、お兄様のお心が私ではなくあの女の元へ行ってしまうのではないかと不安に思っていたのですから」
「そんな心配はいらないよレイラ。僕にとっては君の存在が何よりで、他の人間なんて二の次なんだから」
「ありがとうございます、お兄様♪」
なにより、兄のファンクは妹のレイラに依存しているような性質を持っていた。彼女もまた兄のそんな性格には気づいており、それを知りつつ利用するような性格をしていたために、なかなぁ手が付けられないような状態となっていた。
しかしそんなある日の事、二人の関係を一新するような事実が突然にもたらされ…
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