あらすじ
益美は娘の美奈と共に四つ駅が離れた町に住む、従妹の由美子の家に遊びに来た。
一軒家の多分、二階建てもしくは三階建て。『多分』というのは壁の塗り替えをしているのか、ブルーシートで覆われているためだ。あるいは増築かもしれない。由美子の家は子だくさん。息子が四人。娘が一人にいる。
「ままー?」
「あ、うん」
益美は眺めるのもそこそこにインターホンを押し、由美子が笑顔でお出迎え、中へ入る。
「あっはっはっは! やだもー」
「あははははは! 益美ちゃんこそ あはははは!」
居間で持参した洋菓子と紅茶を振る舞われ、楽しく会話する二人。
と、そこにドタドタと廊下を駆け回るような音。襖が閉まっているため姿は見えないが多分、由美子の子供たちだろうと益美は思い、フフッと笑う。かくれんぼか追いかけっこでもしているのだろうと。が……。