あらすじ
※多少の暴力シーン、残酷なシーンがあるので苦手な方はバックしてください。 『エブリスタ』『小説家になろう』『NOVEL DAYS』でも公開しています。 「殿下のご記憶が戻るまで婚約者として本国に同行していただきたい」 在日ローゼンシュタイン大使館で、松田彩那《まつだ あやな》はとんでもない要求をつきつけられた。 クリスマスムード一色の十二月。仕事もプライベートも撃沈した彩那は、居酒屋で飲んだくれた帰り道、記憶喪失の外国人男性と出会う。 「ローゼンシュタイン大使館に連れて行ってほしい」と言う彼を案内するも、大使館の玄関前では武装集団に襲われてしまう。 翌日。目を覚ますと彩那は、在日ローゼンシュタイン大使館のベッドに寝かされていた。 そこでハインリヒと名乗る男性から驚きの事実を聞かされる。 記憶喪失の男性はモデルのMISHA《ミーシャ》で、さらに彼はローゼンシュタイン公国の王子ミハイルだった。 ミハイルの護衛官であるハインリヒいわく、撮影での来日中、高速道路で玉突き事故に巻き込まれたミハイルは、車内で頭を強打し記憶喪失になったらしい。 ミハイルは彩那にしか心を開いておらず帰国を拒む。 彼の静養のため、ハインリヒは”婚約者のバイト”として同行するよう彩那に要求する。 本来王城には王族や各国の要人しか入れず、民間人である彩那を入城させるには婚約者であることが好都合なのだという。一方的な要求に憤慨する彩那だったが、度重なる不運で自棄になっていたことや王子様とお近づきになれる状況に同行を決意する。 現地では文化の違いや格式の高い王族の暮らしに気後れするもミハイルに励まされ、じょじょに生活にも慣れていく。いっしょに過ごす内に彩那は彼の力になりたいと思い始めるも、水面下では国家を揺るがす事態が起きていた。